MRワゴンは前途多難??

ちょっと前に、三菱自動車、新しい軽自動車を来年度から製造開始!という記事を書きました。新しいラインナップが増えそうなのは喜ばしい事ですが、ちょっと気になる事があります。それは、スズキのMRワゴンの行く末。

上記記事にも書きましたが、三菱自動車は、日産と50%づつを出資して軽自動車の合弁会社「株式会社NMKV」を作っています。その会社での生産が始まるのが来年度ってことなのですが、気になるのが、スズキから日産にOEM提供されている「ルークス」と「モコ」の存在。この2車種は、スズキが「パレット」「MRワゴン」として生産しているものを、名前だけ変えて日産のディーラーで売っているのです。

日産と三菱で軽の合弁会社を作ったという事は、当然、日産とスズキの関係は微妙になりますよね。NMKVでの生産が始まれば、もう日産はスズキからのOEM供給は受けないでしょう。そうするとスズキとしては生産を絞らざるを得ないわけで、コストメリットが希薄になります。

今年7月までの数字で言うと、上記の「パレット」は、スズキが42,742台、日産が「ルークス」の名前で35,263台売っています。

そして、「MRワゴン」は、スズキが27,009台、日産が「モコ」の名前で45,543台売っています。

こう見ると、日産とスズキの提携関係が無くなった場合、パレットは販売台数が約半分になり、MRワゴンは約3分の1になるということが大雑把な見通しになります。更に、MRワゴンについては販売台数総計がそもそも少ない状態から更に3分の1になるわけで、相当苦しそうです。もう生産をやめちゃうんじゃないの?と、素人目には映ります。ワゴンRとの特色の違いもあんまり前面に出せていない気がしますし。

まあ、ホンダのゼストなんかだと月間販売台数が1000台くらいでも商売できてるみたいですから、MRワゴンの27000台なら十分なのかもしれませんが・・・、どうなんでしょう。いずれにしろ、スズキとしては日産と三菱の提携は頭の痛い問題になっていそうです。

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