N-ONEの原点、N360ってどんな車だったの?
「N-ONEはN360をイメージして作られた」とよく聞きますが、N360は40年前の車。私もよく知らなかったわけですが、ここらでちょっと調べてみようと思いました。
筋金入りの大衆車
N360の発売は1967年。ホンダ初の量産型乗用車だそうです。N360の「N」は「Norimono」の略ということで、まさに一般大衆向けの新しい「乗り物」として発売したようですね。NBOXが出た時に「New Next Nippon Norimono」ってフレーズをCMでやってましたけど、この「Norimono」にはこの歴史と想いを込めていたんですね。このフレーズを私は若干馬鹿にしていたので、ちょっと恥ずかしいです。これを知った今、「New Next Nippon Norimono」のフレーズは、すごく重くて高尚なものに思えます。
ドアは2ドア。普通の乗用車で2ドアって、今はほとんどありませんよね。歴史を感じます。内装・外装も簡素ということで、とにかく「大衆のために安く!」というのを追及していたのかなと感じました。
エンジンは、なんと450ccのバイクのエンジンをベースに開発。排気量を比較するとまあ当然かもしれませんけど、なんかすごいなと思いました。なんというか、バイク事業ってどっちかっていうと自動車事業の従属物のような印象があったんですよ。バイクからの技術を車に応用するというのは、「大衆のために安い車を!」という強い思いだったのか、はたまた当時はバイク事業の方が優位だったのか。
ちなみに車内の暖房にはエンジンの排熱を利用していて、そのせいで暖房時はガソリンやエンジンオイルの臭いが車内に吹き出してきていたとか。これが許されたのも、また時代ですかね(笑)。今じゃ考えられません。
値段は30万円前半で売られたそうです。当時の大卒初任給は3万円くらいだったそうですから、今の価格に換算するとだいたい200万円くらいになりますかね。うーん、高い。でも当時としては激安だったんですね。今じゃリッター30km走るミライースが79.8万円から買えるわけですから、自動車業界も進化してきたというところでしょうか。
そんなわけで、N-ONEのルーツとしてよく出てくるN360の基礎知識でした!
N-ONEの原点、N360ってどんな車だったの?
N-ONEの原点、N360を見に行ってきたぞ!その1外観&内装編
N-ONEの原点、N360を見に行ってきたぞ!その2理念編