自動ブレーキの種類はこんな感じだ

デュアルカメラブレーキサポート搭載スペーシアがスズキから発売されましたが、これを機会に2015年現在の軽自動車の自動ブレーキの種類について簡単にまとめてみたいと思います。

目次

大きく分けて3種類

自動ブレーキのためのセンサーは、2015年現在だとだいたい3種類あります。その種類ごとに特徴を書いてみましょう。

赤外線レーザー

2015年現在の軽自動車には多くの車種に自動ブレーキがついていますが、そのほとんどがこの赤外線センサーです。赤外線センサーでは、自車から赤外線を出し、跳ね返ってきた赤外線を受け取ることで、前方に何かがあるかどうかを判断します。

利点は、安いこと。今回挙げる3種類の中で最も安いです。具体的にいくらなのかは知りませんけど。ただ、たいていはオプション価格5万円とかで売られています。なので、たぶん原価は数万円といったところなのでしょう。

デメリットは、検知範囲が狭いこと。せいぜい数十メートルくらいの範囲しか検知できないそうです。その理由で、軽自動車の多くは自動ブレーキの範囲が「時速30kmまで」なのです。

カメラ

そしてカメラ。あの、スマホとかに付いてるカメラです。カメラ方式のセンサーの場合、カメラで前方の風景を撮って、映ったものを画像解析して、映ったものが何なのかを判断します。道路なのか、クルマなのか、人なのか、そういうことを画像から判断するわけです。

これはおそらく高度な画像解析技術が必要です。赤外線レーザーの時は「照射した赤外線が跳ね返ってきたか」だけを判断すれば良かったですが、カメラとなると映った画像を解析する必要があるわけです。しかも、速いスピードで走っているクルマで使うわけですから、ものすごいスピードで解析を進めていく必要があります。なので、例えば高いCPUを使ったコンピュータ(っていうのかな)が内蔵されていたりするんでしょう。

カメラ方式のメリットは、画像解析して映ったものがなんなのかを判定するので、比較的小さいものでも検知できること。たとえば、人間。歩行者を検知できます。赤外線レーザーの場合は人間くらいの大きさの「物体」になっちゃうともう検知できると言い切れなくなっちゃうんですね。

デメリットは、赤外線レーザー方式よりもコストが高くなることです。

単眼?複眼?

そして、2015年6月現在の軽自動車界だと、カメラ方式を採用しているのはスズキ・スペーシアとダイハツ・ムーヴとダイハツ・タントです。しかし、スペーシアはダイハツの2車種よりもずっと高性能になっています。

その理由は、スペーシアの自動ブレーキであるデュアルカメラブレーキサポートは複眼カメラで、ダイハツの2車種は単眼カメラだから。ほら、「目は二つないと距離を測れない」って言うじゃないですか。あれですよ。スペーシアはカメラが2つ付いてるからスゴいわけですね。

ミリ波レーダー

そして最後はミリ波レーダー方式。ミリ波レーダー方式では、「ミリ波」を使って対象物を検知します。仕組みとしては赤外線レーザーと似た単純なもの。ミリ波を照射して、跳ね返ってきたら「何かあるね」って判断するというものです。

メリットは、赤外線と比べて判定できる物体までの距離がかなり遠くても検知できることです。いろんな本とかを見てみると100メートル以上でもいけるって書いてます。また、天候に左右されないという特徴もあります。

デメリットは、高価なことと、赤外線と同様に小さなものを見分けるのが苦手なことです。

複眼カメラ化期待!!

とまあそんな感じで勉強させていただきましたが、やはりスペーシアの複眼カメラは軽自動車界にとっては衝撃でしょう。ついに軽自動車にもそれが来たのかという感じ。スペーシアのデュアルカメラブレーキサポートは時速100kmまでがサポート範囲なので、法定速度を守っている限りは、自動ブレーキの範囲内で走行できるわけです。頼もしいじゃないっすか。

なお、たぶん未使用中古車はスペーシアが激安なので、興味のある方はガリバーにいくらくらいか聞いてみると良いですよ。

そんなわけで、スペーシアすげーなーって記事でした!