カーチス、株価大低迷のくせにちゃんとしてた。

ガリバーラビットと経営指標を見てきましたが、中古車業界で揉まれに揉まれた会社があります。カーチスです。
簡単&無料!愛車査定はカーチスで!



中古車業界では「カーチス」という名前で通っていますが、この会社は1987年の設立以来、実に8回も社名が変わっています。これは日本の上場企業でダントツの第一位だそうです。基本的に不名誉な第一位ですが。

社名の変遷と共に、その揉まれっぷりを見ていきましょう。

1987年12月:
「株式会社エイジーエイ」として設立。その後、株式会社オートガーデンアソシエーション、株式会社ジャック、ジャック・ホールディングス株式会社と社名を変更しています。ここまでは中古車売買のブランドとしては「ジャック」と「日本中古車査定センター」という名前を貫いており、平和的な社名変更です。

しかし、荒波はここから。

2005年9月:
ライブドアに買収される。
この時の親会社:株式会社ライブドア
この時の社名:ジャック・ホールディングス株式会社

2006年1月1日:
「ライブドアオート」に社名変更。ホリエモンが「開店開店開店開店ライブドアオート♪」と歌いながらグルグル回ってるこのCM。覚えている方も多いと思います。

しかし、まさにこのCMが流れている最中にライブドアに強制捜査が入りました。「ライブドアオート」に社名変更した、たった2週間後です
この時の親会社:株式会社ライブドア
この時の社名:株式会社ライブドアオート

2007年1月10日:
ライブドアとの資本関係を解消し、ライブドアグループから離脱。「株式会社ソリッドアコースティックス」という会社の傘下になります。
この時の親会社:株式会社ソリッドアコースティックス
この時の社名:株式会社ライブドアオート

2007年4月1日:
株式会社ソリッドグループホールディングスに社名変更。その後、親会社のソリッドアコースティックスが株式会社ソリッドグループホールディングスの資産を担保に借金をし、その借金が返せず、株式会社ソリッドグループホールディングスは120億円を失います。
この時の親会社:株式会社ソリッドアコースティックス
この時の社名:株式会社ソリッドグループホールディングス

2007年12月:
株式会社ケン・エンタープライズという会社が株式会社ソリッドグループホールディングスの株式に対しTOBを実施。このTOBは成功し、株式会社ソリッドグループホールディングスの親会社は株式会社ケン・エンタープライズになりました。
この時の親会社:株式会社ケン・エンタープライズ
この時の社名:株式会社ソリッドグループホールディングス

2008年6月10日:
親会社の株式会社ケン・エンタープライズが会社分割。分割した先の「株式会社ガルガンチュア・アセット・マネジメント」が親会社になる。
この時の親会社:株式会社ガルガンチュア・アセット・マネジメント
この時の社名:株式会社ソリッドグループホールディングス

2008年8月1日:
株式会社ソリッドグループホールディングスから株式会社カーチスに社名変更。
この時の親会社:株式会社ガルガンチュア・アセット・マネジメント
この時の社名:株式会社カーチス

2008年11月1日:
親会社の株式会社ガルガンチュア・アセット・マネジメントが吸収合併されたため、直接の親会社が「株式会社MAGねっと」になる。
この時の親会社:株式会社MAGねっと
この時の社名:株式会社カーチス

2008年12月1日:
株式会社カーチスホールディングスに社名変更。
この時の親会社:株式会社MAGねっと
この時の社名:株式会社カーチスホールディングス

2009年2月25日:
株式会社MAGねっとが借金を返せず、借金の担保として設定されていたカーチスの株が日本振興銀行に渡る。
この時の親会社:株式会社日本振興銀行
この時の社名:株式会社カーチスホールディングス

2010年1月22日:
日本振興銀行がカーチスの持株すべてを処分し、レスポワール投資事業有限責任組合が筆頭株主(19.85%)となる。
この時の親会社(筆頭株主):レスポワール投資事業有限責任組合
この時の社名:株式会社カーチスホールディングス

まさに、荒波に揉まれに揉まれましたね。ここまで親会社が変わりながら事業を続けてこれたというのは、ある意味すごいことです。実は強い会社なのかも?と思って調べたら、ホントに強い会社でした。

目次

売上・利益

※単位は百万円

ガリバー カーチス ラビット
(uss)
売上 142,038 34,207 61,417
営業利益 8,001 1,041 24,332
経常利益 7,824 1,140 24,643
当期純利益 5,140 634 13,971

売上はガリバーの4分の1、利益はガリバーの9分の1ですね。でも、小さいながらも安定した経営なのが資本関連の数値を見るとわかります。

資本関連

※単位は百万円

ガリバー カーチス ラビット
(uss)
負債 28,325 1,995 17,178
純資産 27,127 4,648 118,633
資産合計 55,452 6,643 135,811
自己資本比率 48.92% 69.97% 87.35%

自己資本比率が約70%です。ガリバーの49%でも十分合格点ですが、それを大きく上回る70%。経営は磐石です。

利益率関連

※単位は百万円

ガリバー カーチス ラビット
(uss)
自己資本比率 48.92% 69.97% 87.35%
純資産資本回転率 523.60% 735.95% 51.77%
純資産利益率 18.95% 13.64% 11.78%

利益率も高いです。純資産利益率は13.64%。世界に冠たるトヨタはこの数値が1.41%ですから、素晴らしい数字。ガリバーとラビットと比べても、遜色ありません。

安定した経営だからこそ荒波の中を生き残れた?

過去の経営指標を見ていないので何とも言えませんが、この素晴らしく高い自己資本比率があるからこそ、親会社が目まぐるしく変わっても会社の体を守れたと言えるのかもしれません。資本関係が安定しないためか、株価は現在、過去の最高値の10分の1以下に低迷しています。ですが、これだけ高い自己資本比率と利益率を叩き出しているなら、カーチスというブランドの商売は大成功していると言って良いでしょう。

カーチス、大変なのによく頑張ってるね!って、声をかけたい気分です(笑)。中古車業界、良い会社が揃ってます。素晴らしいです。
簡単&無料!愛車査定はカーチスで!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください