エアバッグ問題でタカタは潰れるのか
タカタエアバッグ問題について色々書いております。今回は、このエアバッグ問題でタカタがどうなっちゃうのか、潰れちゃうのか、ちょこっと調べてみたので書いてみたいと思います。
確かに問題はあるけど、潰れてほしくはない・・・
今回のタカタエアバッグ問題、確かにタカタの対応は悪かった。でも、そもそもエアバッグってのはそんなに儲からない商売だと聞くし、こういう言い方したら批判されるのかもしれないけど、エアバッグ問題で死んだ人は7人だけど、このエアバッグで命が救われた人はもっとずーーーっと多いはず。儲からないことを承知の上で、リスキーな商売をしてくれている貴重な会社だとも言えます。だから、総合して見てみれば、社会に貢献している会社だとは思うのです。
実際、タカタが潰れてしまったらエアバッグの供給が全世界的にストップしてしまい、クルマを生産できなくなってしまうという声もあります。要するに、他の会社は「儲からないから作ってない」ってことだと思います。その意味では、とりあえず作ってくれてるタカタは存在意義がある。
未計上対象車が3000台・・・
で、タカタが潰れるかどうか。色々調べてみたんですが、細かい数字は出てこなかった。まあそりゃ当然といえば当然です。タカタ社長がついに謝罪・・・って記事で書きましたが、なにしろまだ原因がわかっていないですからね。原因がわかっていなから費用を誰がどのくらいの割合で負担するべきものかがわかってないから計上しようがない。
とはいえ、とりあえずタカタはリコール費用の計上をしています。その対象は1000万台で、金額は856億円。これは既に計上済です。
ソース:タカタ、リコール費用はどれだけ膨らむのか | 企業戦略 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
そして、これからリコール対象になりそうなのは3000万台だと言われています。これも、原因がはっきりしていないからわからないけど、多分これくらいの台数が対象になるんじゃないかと言われている台数です。
で、さっきの1000万台856億円の比率から計算すると、この3000万台に対するリコール費用は2568億円という計算になります。これがこれから追加でかかってくるというわけです。
これに対して、タカタの純資産額は1487億円。
ソース:タカタ 2015年3月期有価証券報告書
純資産額よりもはるかに大きな突発費用が発生する。これは会社が潰れるということを意味します。これを見ると、タカタは潰れることがもう間違いないように見えます。
ただ、今回の問題はエアバッグ固有の問題ではなく、車両にも原因の一端があるという見方もあります。もし車両にも原因があるなら、車両メーカー、つまりホンダやトヨタですが、そういったメーカーがこの2568億円の一部を負担することにも成り得るでしょう。もしそうなれば、タカタはいくらか費用を軽減できます。
とはいえ、純資産額1487億円に対して2568億円のリコール費用が発生するかもしれない、となると、まあ十中八九倒産するように見えますね。もちろんこれからの原因究明如何にかかっているわけですけど。どうにか軟着陸してほしいものです。