サンデンのランキンサイクルシステムは萌えずにいられない!

私は小学生の頃から理系男子で、エネルギー効率を高める仕組みを知ると萌え悶えます。そういう性癖なんです(笑)。スズキのエネチャージを知った時にもなかなか萌えましたが、あれは結局単純な運動エネルギーを使ったモーター発電なんで、まあなんというか予想もついたし、「あ、やっと実現されたのね」って感じで、それほど感情の高ぶりはありませんでした。

それを車の中でやるか!!

そんな私を釘付けにしたのが、東京モーターショー2013に出展していたサンデンさんのブースの展示。いくつかの製品があったのですが、その中に「ランキンサイクルシステム」ってのがありました。
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そのモデルはこれ。ま、かなり簡略化しているようですが。
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「ランキンサイクルシステム」とは何かというと、蒸気タービンのこと。熱タービンともいいます。火力発電所で石炭やら石油やらを燃やして熱を発生させて発電していますが、あの仕組みのことです。火力発電所と同じ発電の仕組みをクルマに内蔵しちゃおうって発想。

そして、その発電のための熱源ですが、なんとエンジンの廃熱を利用しようというんです。これまではほぼ100%捨てていた廃熱のエネルギーを何とか回生させるために、サンデンさんはこのランキンサイクルシステムを開発しているわけです。

そもそもガソリンエンジンでは、ガソリンが持っているエネルギーの20%~30%程度しか動力に引き出すことはできません。残りの70%~80%の多くは排気ガスの熱として捨てているわけです。その莫大な廃熱エネルギーに手を入れることになるってんだから、理系男子の私としては萌えずにいられません。

今はまだ研究段階ということで実用には至っていないようですが、蒸気タービンの技術は100年以上前から実用化されている、枯れに枯れた技術。しかもエンジンの廃熱は600度くらいの高温ですから、素人目には「やってできないことはないじゃん!」という気がします。

ブースにいたサンデンの方にもお聞きしました。

私「これって、要するに廃熱で蒸気タービンを回して発電するってことですよね?」

サンデンの方「仰るとおりです。」

私「蒸気タービンって、それこそ何十年も何百年も歴史があるわけじゃないですか。原理は研究し尽くされていますよね。」

サンデンの方「そうなんです。エネルギーを取り出せることは間違いないんです。あとは重さに対して十分な燃費が出るかどうかや、コストとして見合うかどうかが問題ですね。」

なるほど、クルマに積むとなるとやはりそういう問題が出てくるわけですね。しかし上にも書いた通り、現状のガソリンエンジンでは廃熱で捨てているエネルギーは莫大です。それを手に入れられるとなればウキウキせずにはいられません!!

そうそう、サンデンさんは東証一部上場企業なので事業の先行きを有価証券報告書に書いているのですが、直近の有価証券報告書にもしっかりこのランキンサイクルシステムの研究開発に力を入れていくと書いてありました。対外的にも宣言しているとなれば、この仕組みがクルマに乗る日は、実は近いのかもしれません。う~ん、期待しちゃうぞ!

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