エンジンの圧縮比って何のこと?
「新型コペンの開発で、エンジンの圧縮比の調整に苦労しているらしい」的な文章をどこかの雑誌で読んだのですが、「圧縮比」って具体的になんなのよってのを知らなかったので調べてみました。
エンジン内部で爆発させる気体が圧縮される比率
圧縮比を理解するには、そもそもエンジンがどうやって動力を発生させてるかってのを理解する必要があります。ド素人の私が調べたところ、下記のような感じでした。
エンジンは、ガソリン気体と空気の混合気体を内部で爆発させ、その爆発でピストンを動かし、それうまくコントロールして動力源としています。下図の右が爆発直前のピストンの状態、左が爆発直後のピストンの状態です。右の状態から混合気体に点火して爆発させることで気体を一気に膨張させて左の状態にもって行きます。
この、気体が一番縮んでいる右の状態の体積と、一番膨張している左の状態の体積の比率が「圧縮比」です。上記図の場合、圧縮比は 330cc:33cc = 10:1 となります。この比率の左側を取って単純に「圧縮比は10」と言う事もあります。
この圧縮比は高ければ高いほど燃費が良くなり、加速は弱くなるという性質があるそうです。実際のエンジンの圧縮比はどんなもんかというと、現行MOVEで11.3。現行ワゴンRで11.0。で、今開発中の新型コペンは、マガジンXによると10~11あたりで調整中だそうです。
あと、私なんかは「加速なんかどーでもいいから燃費良くしてよ」と思うクチなので圧縮比をガンガン高くすりゃいいんじゃないかと思うわけですが、そうすると混合気体をムチャクチャ圧縮しなきゃいけなくなります。で、圧縮する過程で気体はすごく熱くなるので、火をつけなくても勝手に爆発してしまいます。この、勝手に爆発する現象を「ノッキング」と呼びます。爆発して欲しいタイミングで爆発してくれないと動力をうまく取り出せないわけですね。
ということで、エンジンについての簡単なお勉強でした。