「高速道路外ガソリンスタンドサービス社会実験」ってなに?

NEXCO西日本が「高速道路外ガソリンスタンドサービス社会実験」をやるそうです。それってどんなものなんでしょう??

ガソリンスタンド空白地帯を救済!

今回の社会実験は、「中国自動車道 吉和ICor六日市ICで高速道路を降りて、周辺にある指定ガソリンスタンドで給油し、同じICに戻って再度高速道路を走った場合、高速道路を降りずに走行した場合と同じ通行料金にする」というもの。つまり、特定のインターチェンジについては、一旦降りて一般道のガソリンスタンドで給油して戻ってきてもいいよーということです。

実は中国自動車道は、安佐SAから美東SAまでの150km、ガソリンスタンド空白地帯なんだよね。でも、ガソリンスタンドって設備投資に結構お金かかるから気軽には作れない。NEXCOさんとしては、作っても赤字になるから作りたくないんでしょう。赤字施設を作ったら、結局は回り回って高速道路料金に跳ね返ってくるはずだからね。その判断はユーザーから見ても間違った判断ではないはず。

とはいえ、150kmのガソリンスタンド空白地帯ってのはどうにかしたい。ということで導入したのが今回の制度のようです。

なお、どのくらいお得かというと、中国自動車道の三次ICから乗って門司港ICまで走ると仮定して比べてみましょう。

途中で降りずに三次ICから門司港ICまで走ると、高速道路料金は5910円です。それに対して、もし吉和ICで降りて再度吉和ICから乗って門司港ICまで行くと、通常であれば高速道路料金は6690円です。その差780円。この780円の差を、今回の制度は埋めてくれるわけです。

・・・そんなにお得ってわけでもないですね(笑)。もともと、高速道路料金は走行距離にかなり比例した料金体系になってるので、途中で降りてもそんなに変わらないんだよね。

でもまあ、今回の制度で「一般道のガソリンスタンドを使ってちょうだいね!」という方向性をNEXCOは提示したわけで、利用者に「ああ、ここはガソリンスタンド空白地帯なんだな」と気づかせることにもなります。そうなれば利用者側も早めに給油したりして対策を取るでしょう。そう考えると、赤字のガソリンスタンドを作らずにうまくやっていこうとしている今回の施策は良いことなんじゃないかなと思います。