新型N-BOXはヤル気なし、ホンダは大変な時期だからしゃーないか
昨日、ひっそりとホンダ・N-BOXがマイナーチェンジしておりました。あまりにもひっそりとしてたから見落とすところだった。
目次
あんまヤル気なさそう
今回のN-BOXマイナーチェンジは、あまりにもタイミングが悪すぎた。元々マイナーチェンジの日程は決まっていたんだろうけど、ホンダは今タカタエアバッグ問題で揺れに揺れています。タカタのエアバッグを一番使ってるのはホンダなんだよね。そんでアメリカで大問題になってます。日本ではまだ死亡事故は起こってないみたいだけど、タカタのエアバッグは今この時も使われているわけで、なんというか薄氷を踏む思いでいるはず。
いや、これはホンダの立場で論ずるべきではないかな。ドライバーの命が脅かされているわけですからね。もちろん自動車事故の確率よりは、タカタエアバッグ問題の方が小さくはあるだろうけど。でもねぇ、この時期にあえてホンダ車を買う気にはならないよね。
そんな揺れてるホンダからポロリと漏れ落ちたように発表されたN-BOXのマイナーチェンジ。プレスリリースはこちら。ざっと読んだだけで、「こりゃ、目玉がないな」ということがわかります。ホンダとしてはそれどころじゃないんだと思います。
最初の項目が「エクステリア・インテリアデザイン」
上記プレスリリースで新型N-BOXの特長が列挙されていますが、最初に記述されているのが「エクステリア・インテリアデザイン」。要するに見た目を変えたってことですよ。進化の著しい軽自動車界では、モデルチェンジ・マイナーチェンジするなら何らかの技術的進歩を搭載するのが普通になってます。そんな中で、真っ先にアピールしているものが「エクステリア・インテリアデザイン」。もちろんデザインも大事だし、デザインこそが重要なクルマもたくさんあるとは思うけど、軽自動車、それもN-BOXでデザインが最初のアピール項目に来るってのは違和感があります。あ、性能とか機能とかに大した進歩がなかったからデザインを最初に持ってきたんだねって感じ。
使い勝手の向上
使い勝手の向上もアピールされていました。が、内容は下記の通り。
・スライド機能を新たに加えたHonda独自の「チップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシート(5:5分割式、4段リクライニング付)」(N-BOXにメーカーオプション設定)
・ちょっとした小物やペットボトルが置け、買い物袋をかけられるコンビニフックが付いた「シートバックテーブル」(スライドリアシートとセットでのメーカーオプション設定)
これらは確かに利便性の高い機能ですが、既にライバル車種であるタントやスペーシアに搭載されている機能です。新規性はありません。
快適装備
快適装備はこんな記述。
・紫外線(UV)を約99%カット※3し、赤外線(IR)も抑える「IRカット<遮熱>/スーパーUVカットガラス(フロントコーナー/フロントドア)」をタイプ別に設定
・日差しのまぶしさをやわらげプライバシーの保護にも役立つ「ロールサンシェード(リアドア)」をタイプ別に設定
・ドアロックに連動してドアミラーを自動で格納する「オートリトラミラー」(メーカーオプション設定、カスタムモデルには標準設定)
遮熱・UVカットガラスは他社車種に搭載車がたくさんあります。ロールサンシェードは2年前にスズキ・スペーシアが発売された時に搭載されてた装備です。つまり2年遅れ。3つめの「オートリトラミラー」は、もしかしたら軽自動車界では初かもしれない。けどまあ、重要な装備ではないよね。
燃費は25.6km/L
燃費は向上するものの、その値は25.6km/L。これまで25.2km/Lだったのから0.4km/Lしか良くなってません。全くヤル気なし。ただでさえこれまで他車に負けてたのに、これからガンガンと差は広がっていくものと思われます。
カラーバリエーション追加
カラーバリエーションが追加されます。
プレミアムピンク・パール(ベースモデル)およびプレミアムベルベットパープル・パール(カスタムモデル)の2種類の新色を追加。
2トーンカラースタイルに、ブラウンルーフ(ベースモデル)とシルバールーフ(カスタムモデル)を新たに設定。
これは嬉しいけど、まあやっぱり新規性はないよね。
現状、売れてはいるけど・・・
そんなN-BOX、実は2015年1月の軽自動車販売台数では1位でした。さんざんディスっちゃったけど売れてるんだよね。ホンダは売り方がうまいんだろうなー、きっと。やっぱり漠然としたイメージは正直私の中でもかなりいいもん。軽スーパーハイトワゴンでどれが一番「欲しい」か?って聞かれたらN-BOXって答えると思う。ホンダ車を見ると何か楽しいことが始まるような気がしてしまう。
しかしマイナーチェンジでこのスペックでは・・・、ちょっと先々まで持たないと思うなあ。これまで絶好調だったN-BOXがどのような道を辿るのか、注意深く見守りたいと思います。