ETC義務化は最短2016年春!どうなる!!

ETCってあるじゃないですか。あの、高速道路で料金を自動払いできるやつ。ゲートを通過するだけで払えちゃうやつ。あれが、もしかすると2016年春に義務化されるかもしれないとのことです。

コスト計算してみた

情報元はマガジンX2015年1月号(2014年11月26日発売号)の39ページ目。他には、日刊自動車新聞にも載ってたな。

NEW MODEL MAGAZINE X (ニューモデルマガジン X) 2015年 01月号 [雑誌]
by カエレバ

2016年春っつーと、だいぶ急だなって感がありますよね。まー言っちゃーなんだが日本ももはやカツカツで、色んなとこを効率化しないと世の中回って行かない。なのでETC義務化には、私は大筋では賛成です。ETCを使うにはクレジットカードを作らなきゃならないのでその手間はあるけど、メリットのほうがずぅぅっと大きいと思います。

思ってるだけじゃなんなので、ちょっと計算してみましょう。NEXCO3社は情報公開をしています。たぶん道路公団が民営化された時に決まったのだと思いますが、3社とも同じようなフォーマットで料金収受業務のコストが公開されています。

NEXCO東日本は261億円。
NEXCO東日本のページ

NEXCO中日本は168億円。
NEXCO中日本

NEXCO西日本は240億円。
NEXCO西日本

合計で669億円ですね。

で、ETC義務化と言っても料金所のおじさんが一切不要になるわけじゃなくて、ETC用の料金所の業務もある程度存在するでしょうから、この料金収受業務の費用の3分の2を削減できるとしましょう。そうすると、削減できるのは年間約440億円ですね。

これに対して、全てのクルマにETCを付けるためのコストは、まあだいたい1台あたり1万円くらいでしょう。いろんな手続きの手間も含めればね。さらに言えば、その1万円を誰が負担するのかもわからないですけど。

まあわかんないことは置いといて計算してみましょう。JAMAによれば、日本にあるクルマの台数は7613万台です。ETC普及割合は現状で4割程度なので、あと約4500万台にETC車載器を付ける必要があります。4500万台に1台あたり1万円をかけてETCを付けると、コストは・・・、4500億円ですね。

う~~ん、どうだろう。手放しで喜べる数字ではないかな、これは。この単純計算では、元を取るのに10年かかります。10年。これが、2~3年くらいで元が取れるなら「今すぐやりましょう!!」って感じになるんだけど、10年じゃあね。

しかも、10年も経てばクルマは買い換えちゃいますよね。そしたらまた改めてETCをセットアップしなきゃならなくて費用がかかる。ううむ。義務化されればコストダウン効果はあるんだろうけど、素人目には「絶対にコストメリットあるね!!」って感じではないなあ。

もちろん、高速道路を走るクルマ全車にETCが付くんなら、ITS(Intelligent Transportation Systems, 高度道路交通システム)的なことでいろんな効果があるんでしょうけどね。義務化するならその辺を明示して欲しいですよね。メリットを提示せずに義務化されるのはちょっとイヤですね。国交省さん、よろしくお願いします!