先代MOVEの「インテリジェントドライビングアシストパック」は実はスゴかったのだ
ダイハツ スマートアシスト vs スバル アイサイト 徹底比較!って記事を書きました。スマートアシストは機能面ではアイサイトには劣るという結論でしたが、実は先代MOVEには、アイサイトと同程度の機能を持つオプションがあったんです。それは、「インテリジェントドライビングアシストパック」。
アイサイトと同等!
ダイハツ スマートアシスト vs スバル アイサイト 徹底比較!で書いた比較表に、この「インテリジェントドライビングアシストパック」を書き入れてみるとこんな感じになります。
ダイハツ インテリジェントドライビングアシストパック (先代MOVE) |
ダイハツ スマートアシスト (現行MOVE) |
スバル アイサイト |
|
---|---|---|---|
自動ブレーキ 作動スピード域 |
○ 全速度域で作動 |
△ 30km/h以下でのみ作動 |
○ 全速度域で作動 |
自動ブレーキ 対象物 |
? 明記無し |
△ クルマ・壁のような大きなもののみ |
○ 自転車や歩行者も認識 |
先行車追従機能 | ◎ 超微速から100km/hまで対応 |
△ 先行車発進を音で知らせるのみ |
◎ 超微速から100km/hまで対応 |
誤発進抑制 | ? 明記無し |
○ 壁などを認識 |
○ 壁などを認識 |
走行時の警報 | ○ ふらつき・車線逸脱を検知して警報 |
× 一切無し |
○ ふらつき・車線逸脱を検知して警報 |
最安車両価格 | △ 181万円から |
◎ 113万円から |
△ 220万円から |
こうまとめてみるとだいぶわかりやすいですかね。左端のインテリジェントドライビングアシストパックは、アイサイトに負けていません。自動ブレーキ対象物と、誤発進抑制については明記がありませんでしたが、たぶん機能としてはアイサイトと同等のものが付いているんじゃないかと思います。
で、私はMOVE大好きで、もう1年以上このブログを書いているわけですけど、このインテリジェントドライビングアシストパックの存在に気づいたのは、つい最近のことです。なんで気づかなかったんだろうなーと思ったんですが、色々よく調べてみると、どうも全く売る気がなかったみたいなんですよね。
このオプションの存在は、カタログの全26ページのうちの最後の方のページの、半ページでしか紹介されていませんでした。たぶん存在に気づく人は少なかったでしょう。たぶん宣伝すればかなり興味を引く機能だったと思うんですが、CMとかでも全く触れていなかったようです。
さらに、インテリジェントドライビングアシストパックは、先代のMOVEカスタムRS専用のオプション扱いでした。カスタムRSって、MOVEの唯一のターボモデルです。走りを追求したモデルですね。そもそもMOVEって生活臭のするクルマっていうか、走りを追求したい人だったらあんまりMOVEは買わないですよね。なのでカスタムRSはあまり数は出ないモデルのはず。そのカスタムRS専用のオプション装備となれば、更に売れる数は少なくなっていたはずです。
しかも、価格はなんと31.5万円。30万円以上したんです。元々高いカスタムRSに更に30万円の上乗せで、合計価格は最も安くても181万円からでした。ちょっとこれは・・・って感じですよね。おそらくこういう技術は特許のカタマリで、いろんな会社の技術と権利が複雑に絡み合ってできているためにそういう値段になっていたのだと思います。それを考えると、現行MOVEのスマートアシストが6万円で付けられるっていうのはすごく立派。
で、現行のMOVEではこのインテリジェントドライビングアシストパックは選択できないようになっています。たぶん、30万円って値段でも利益が出ないくらい、原価の高いシロモノだったんでしょうねー。その金額じゃ全然売れないから、使う技術を絞って、頑張って自力で開発もして、なんとかコストを抑えたんでしょう。
でも、もったいないなあ。アイサイト並の機能のダイハツ車、乗ってみたかったです。