アルトエコの燃料タンクが30Lだったらカタログ燃費はどうなった?

アルトエコの30.2km/L、実は大きな欠点アリ。という記事で、「アルトエコは燃料タンクを無理矢理削ってカタログ燃費を稼いでいるからズルい」という内容を書きました。じゃあ、実際の20Lじゃなくて、ミライースと同じ30Lだったらカタログ燃費はどうだったの?ということを計算してみたいと思います。

カタログ燃費はこうなったはずだ!

アルトエコの燃料タンクが20Lではなく30Lであった場合、カタログ燃費計測上の車両重量は740kgを超え、燃費計測時の負荷である等価慣性重量は800kgから910kgになる。それだけ計測時の負荷が大きくなるということだ。

※参考
http://www.mlit.go.jp/common/000163736.pdf

そしてその場合の燃費は、ざっくり言って

800kg / 910kg = 87.9%

くらいに悪くなる。アルトエコのカタログ燃費は30.2km/Lなので、燃料タンクを仕切って20Lにしなかった場合、この30.2km/Lに87.9%を掛けて、

30.2km/L * 87.9% = 26.5km/L

ということになる。
26.5km/L。現行MOVEにも負ける凡庸な燃費です。

実燃費はどうだろう?

自分で書いておいてなんだが、上記のカタログ燃費の計算は、かなり意地悪だ。等価慣性重量を110kgも上げたら、そりゃあ負けるに決まっている。なので、燃料タンク10L分の重量増のみを加味した燃費をミライースとの比較で考えてみよう。

考え方としてはこうだ。もしアルトエコの燃料タンクがミライースと同じ30Lだったら、燃料タンクが10L大きくなるのでそのぶんガソリンが多く入り、車重が重くなる。ガソリン10Lは7.83kgなので、アルトエコはミライースよりもその分重いということになる。この7.83kgだけを加味して燃費を考える。

走行時の消費エネルギーは車重の2乗に比例するはずなので、燃費は車重の2乗に反比例するはずだ。計算としてはこんな感じになる。20Lタンクのアルトエコの車重を740kgとして計算する。

(30Lタンクのアルトエコの燃費) / (20Lタンクのアルトエコの燃費)
= (747.83^2)^(-1) / (740^2)^(-1)
= (740^2) / (747.83^2)
= (547600) / (559249.7)
= 0.9791...

というわけで、もしアルトエコが30Lタンクだったら、燃費は今の97.9%に落ちる。

今のカタログ燃費は30.2km/Lだから、これに97.9%を掛けると、29.56km/Lだ。ミライースは30.0km/Lなので、やはり負けている。

というわけで、やっぱりアルトエコはズルい。本当はミライースの勝ち。

だと、私は思いましたとさ。

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