韓国とカナダがFTA締結、自動車で優位に!
韓国とカナダがFTAを締結し、自動車の関税を撤廃するそうです!
日本は勝てるのか?
これはなかなかインパクトが大きいニュース。ニュースソースは日経新聞です。
韓国とカナダが23日にFTA署名:日本経済新聞
FTAってなんだっけ?って人のために説明しておくと、FTAってのは2国間で関税を撤廃する約束みたいなものです。韓国とカナダでFTAを結ぶということは、つまり韓国とカナダの間では貿易に伴う関税がゼロになるんです。完全では無いようですが、貿易額ベースで99%以上の品目について締結したとのこと。
これで、韓国からカナダへの輸出には関税がかからなくなります。当然、これは自動車産業にも適用され、韓国からカナダへの自動車の輸出は関税ゼロ。ちなみにカナダの通常の自動車の関税は何%かというと、カナダ政府のページを見たところによると、乗用車は6.1%のようでした。6.1%。つまりちょっと乱暴に言うと、カナダから見れば、韓国車は、日本車に比べて6.1%安く買えることになるんです。自動車は高い買い物ですからね。6.1%はデカいですよね。
ちなみに、カナダでの各社の自動車市場占有率はこちら。トヨタが10.3%、ホンダが8.3%、日産が4.7%、マツダが4.1%、スバルが2.1%。日本勢をザクっと集計すると約30%。それに対し、韓国メーカーはヒュンダイが7.9%、起亜が4.2%で、合計すると12.1%。日本のほうが勝ってるけど、韓国勢も一大勢力を構築していますね。ここで「6.1%安い」となると、韓国勢は一気に伸長していく気がします。
気になるTPP
こうなると気になるのがTPP。TPPってのは、多国間のFTAみたいなもんです。要するに、多国間で関税をまとめてゼロにしちゃう条約のことですね。日本とアメリカのTPP交渉は難航しているらしいので、どうなるかハラハラドキドキです。TPPにはカナダも参加しているので、TPPが無事締結されれば、カナダにおいては、FTAによって関税ゼロになる韓国車と、TPPによって関税ゼロになる日本車とで同じ条件で戦うことができます。つまり日本車の優勢を保つことができる可能性が高いというわけ。
いずれにしろ、関税はどんどんなくなっていく方向になっていますね。どうせなくなっていくんだから、ドーンとTPPでゼロにしちゃえよって思うんですけどね。まーそんな素人考えのように簡単には行かないんだろうけど、日本車が世界で活躍して欲しい私としては、関税ゼロに突き進んでいって欲しいです。