足りないタクシー、余るタクシー。
タクシーに関する規制が特区で緩和され、「自家用車タクシー」の社会実験が行われるようです!
いろんなとこでニュースになってますが、一例として、毎日新聞のニュースはこちら。
規制改革:特区で自家用車タクシー 民泊も拡大…政府方針 - 毎日新聞
タクシーというと、なんというか規制に守られた業界というイメージがあります。労働組合的な力が強くて、雇用と高い料金を守られてる感じですね。逆に言えば、利用者側としては、もっと安く乗れるはずのものにお金を払ってるという現状があります。
しかし過疎に悩む自治体では、タクシーがいないけどニーズがあって困ってるわけですね。高齢者ばかりになって、タクシーへの需要は強くある。でも過疎で、事業としては成り立ちづらいと。そういうわけです。
そんな現状を踏まえて規制緩和となったのが今回のニュース。該当地域では、自家用車で運賃を取ってお客さんの運送をできるようになります。これまでは、タクシーを始めるにはいろんな審査が必要だったわけですけど、それが緩和されるわけです。
一方で、こんなニュースもあります。
「タクシー過剰は法の不備」運転手ら国を提訴 | 河北新報オンラインニュース / ONLINE NEWS
こちらのニュースは、青森でタクシーが供給過剰になって収入が下がったのは国の責任だということで国が提訴されたというもの。青森ではタクシーが余ってるんですね。青森の場合、関東圏よりも産業がないから雇用の受け皿としてのタクシー運転手の職があるという面もありそう。一回運転手さんになったら他職種へのジョブチェンジもなかなか大変そうだし、厳しいんでしょうね。
なお、上記毎日新聞の記事によれば、タクシー運転手さんの平均年収は177万円。うーーーん、これはキツい。なんというか、このニュースを読んで、最初は給料が安いからって国を悪者にして訴えるのはどーなんかなと思ったんだけど、この年収を見ると、背に腹は代えられず、やむを得ず、って感じもする。平均でこの金額ですからね。ということは、もっと安い賃金で生活してる人もいるはずで。厳しい。
一方ではタクシーが足りず、一方では余ってる。世の中うまくいかないもんだなあ。運転手さんがサクッとニーズの強い都会とか過疎地とかに引っ越しちゃえば万事解決なんだろうけど、そうもいかないだろうしな。