NOxって何が悪いの?

フォルクスワーゲンが米排ガス試験でウソついたらしいってことでえらいことになっていますが、今回のフォルクスワーゲンの不正はNOx(窒素酸化物)の排出量規制に関する違反。でも、そのNOxって何が有害なのか、私はよく知りませんでした。なので、ちょっと調べてみました。

結論から言えば、NOxはメトヘモグロビン血症を引き起こします。赤血球がうまく働かなくなり、酸素が体の中に行き渡らなくなる症状です。酸素がなけりゃ息を止めてるのと同じことなので、死んじゃいますよね。そういうことです。また、発ガン、肝障害、生殖機能の障害といった健康被害を引き起こすと考えられているそうです。

そもそもNOxってのはそれ単体では直接的には人体には無害らしいのですが、水(H2O)に触れると硝酸(HNO3)になるとのこと。人体には水が大量に含まれているわけで、息を吸ったときに空気の中にNOxが含まれていれば、それが唾液とかとすぐさま反応し、硝酸になる。そんで、その硝酸は強い酸性を示し、人体を激しく攻撃する結果になるそうです。

硝酸の特性については下記ページが詳しいです。どこかの企業のサイトだと思うのですが、こんなお金にならなそうな情報をまとめてるなんて偉いなと思いました。
硝酸態窒素の人体への影響について

フォルクスワーゲンはアメリカでNOxの排出量をごまかしてたということで、アメリカに住んでる人が何か息苦しさを感じたら、それはVW車の排気ガスが原因かもしれません。そう考えると、頭にきますね。まあ、どの程度の実質的な影響があったのかを見積もるのはなかなか難しいでしょうが、健康被害を引き起こすことに対して嘘をついてたのは事実であるようです。ううむ。フォルクスワーゲンのクルマ、もう見たくないなあ。