ドライブレコーダー選びの基本
マニアな・・・って言うほどのことでもないかもしれませんが、クルマ好きの人の中でグングンと人気が出てきているのがドライブレコーダー。そのドライブレコーダー選びの基本を書いておきます。
目次
ピンキリだからね
一言にドラレコって言ってもピンキリだからね。色々と優劣があるんですよ。今回の記事では、その優劣の判断基準を説明することにします。
用途は?
あ、もう一つ言っておかねばならない。それは、そのドライブレコーダーは何のために使うのかということ。私が思いつくところでは、ドライブレコーダーの用途は大きく2つあると思います。
一方は、事故時の証明用。事故った時に状況をきちんと記録しておいて、過失割合をハッキリさせたいという意図の元に導入する場合ですね。
もう一方は、単なる旅行の記録など。単純に「なんか面白そうだから欲しい」って人もいるでしょう。それはそれでアリだと思います。
では、検討ポイントを書いていってみましょう。
ドラレコの検討ポイント
画像サイズ
まず画像サイズ。当然、大きいほうが画像が鮮明です。また、事故時の記録を意図して購入する場合は前を走っているクルマのナンバープレートが明確に読み取れるかどうかが大きなポイントになりますね。この点、安いものだとサイズが小さくて読み取れない場合があります。具体的には、ナンバープレートの数字はなんとか読み取れるけど、地域名(「川口」とか「八王子」とかの文字)が潰れて読めないとか、です。
画像サイズのスペックとしては、640x480(別名:VGA)、1280x720(別名:HD)、1920x1080(別名:フルHD)などがあります。数字が大きいほど高性能です。事故時の記録を意図するなら、少なくとも1280x720は必要だと思います。
撮影コマ数(1秒間に何毎の画像を取るか)
撮影コマ数も重要です。単純に、短い時間でたくさん撮ってくれる方が当然、良いことになります。特にドラレコは当然ながら自動車が走っている時に撮影するわけで、高速移動中の撮影になるわけですから、コマ数が少ないと肝心の事故瞬間の画像が撮れてない!ってこともありえます。
具体的な数字で計算してみましょう。低性能のドラレコだと1秒あたり15コマしか撮らないものもあるようです。もし時速100kmで走っていたとすると、1秒あたり15コマだと1コマ間に1.85メートル進みます。これだと、「事故のその瞬間」を撮り逃してしまう可能性があります。今売られている大抵のドラレコは1秒あたり30コマ以上は撮ってくれるようですが、重要な点ですので確認は忘れないようにしましょう。
LED信号機への対応も注意!
あと、やや盲点なのがLED信号機との相性。相性があるんですよ。知ってる人も多いと思いますが、一般的にLED照明ってのは高速で点滅しています。回数は、東日本では1秒あたり50回、西日本では60回です。これは日本にある発電所の仕様に依存しています。
そして、LED信号機もLED照明の一種。なので高速で点滅しています。
で、問題なのは西日本の場合。ドラレコは1秒あたり15コマとか30コマとか、15の倍数で撮るものが多いようです。そうなると、たとえば1秒間30コマで撮るドラレコの場合、西日本の信号機ではLEDの点滅とドラレコの撮影タイミングが同期してしまって「LEDが消えている瞬間しか撮れていない」という場合が起こります。信号の表示がどうだったかってのは事故時には重要なポイントなので、それが記録できてないと困るわけです。
当然、この点はドラレコメーカーも認識しているので対策済のものが多いわけですが、海外製の安いもの、まあ言っちゃえば聞いたこと無いようなメーカーの中国製のものだとこの欠点を解消しないまま日本で売ってる場合も多いようです。この点も要確認です。
GPS搭載&記録されているか
GPSで走行場所を記録してくれているかってのもポイントですね。事故した時に相手がまともな人だったら良いのですが、変な相手で、事故ったあと逃げられちゃった場合、「どこで事故ったのか」が問題になることがあります。事故ったのが街なかで目撃者がたくさんいればいいんですけど、辺鄙なところで事故って目撃者がいなくて相手も逃げちゃったとなると、警察から見ればどこで事故ったかがわかりません。その点、GPSで記録できていると安心です。
Gセンサーが搭載されているか
Gセンサー。衝撃を測るセンサーです。これもポイントです。事故った時に、どっち方向への衝撃があったのかを記録するのです。これがあると、どっちからどっち方向にぶつかったのか、ぶつかられたのかがわかります。
前方だけか、後方も撮れるか
また当然ながら、カメラが前しか撮ってなければ前方の様子しかわかりません。後方から追突された場合は当然後方の様子を知りたいわけですけど、後ろにカメラがなければわかりませんよね。そういうことで、前方カメラと後方カメラがセットになっている商品も中にはあります。そういうものを検討するのも良いでしょう。
ファイルギャップ時間はどれくらいか
ファイルギャップ時間。ファイルギャップ時間とは、動画ファイルの切れ目にかかってしまう時間です。ドラレコは当然、動画をパソコンで見れる動画ファイルとして保存するわけですけど、巨大なサイズの動画ファイルになると扱いづらいので、ある程度の大きさでファイルを区切って保存するようになっています。その「区切る」時にほんの少し時間がかかるのです。これはモノによって大きく差があり、低性能なものだと数秒かかります。その数秒の間に事故るとこまるわけです。
高性能なものだと、このファイルギャップ時間は0.05秒程度で抑えられています。
駐車中も撮ってくれるか
そして防犯カメラ的な意図なら、駐車中の様子を撮ってくれるかどうかも重要なポイントですね。
オススメはこれだ
そんなわけで長々と書いてきましたが、私なりにオススメのドラレコを探してみました。
「全部入り」なら
で、探したんですけど上記全てを満たすドラレコってのはどうも無いみたいです。全部入りにしちゃうとすっげー高くなっちゃうんだろうね。でも、やっぱり万全を期したいなら、オススメはドライブマン(Driveman) ドライブレコーダー セキュリティタイプ 1080S。
ドライブマン(Driveman) ドライブレコーダー セキュリティタイプ 1080S | ||||
|
こいつは画像サイズは1920x1080のフルハイビジョンに対応、撮影コマ数は1秒間45枚で十分高速、なおかつLED信号も消えない。Gセンサーも搭載し、ファイルギャップ時間は0.05秒と最高峰。駐車中も1秒1コマで写真を撮り続けてくれる。
ただ、残念ながら前方後方両対応ができていない。前方のみ・・・というかカメラが1つしかないので1つの視野しか撮れない。
なので、「全部入り」にしたいなら、こいつを2つ買って前方と後方両方に付けちゃいましょう。高くつくけど、他に選択肢はほとんど無いと思います。もちろん、前方のみに割り切って使うならそれはそれで良し。
安くてソコソコのやつなら
単なる旅行の記録用なら。もしくは、「とりあえずドラレコってものを経験したい」ってことなら。ユピテルのDRY-Slim1なんかはいかがでしょう。
ユピテル(YUPITERU) 常時録画ドライブレコーダーコンパクトミニモデル DRY-Slim1 | ||||
|
ユピテルは、格安カーナビなどでかなり大きな存在感のある会社。そのユピテルが出している一番安いドラレコがこれです。動画サイズは1280×720とそこそこ。ただ、撮影コマ数が1秒あたり30回と西日本ではLED信号が映らない可能性のある仕様になってます。まあ、ユピテルってのは完全に日本に根ざしてる会社なので、たぶんその辺の対策も取ってるんじゃないんかなーと個人的には想像するところなんだけど、公式な仕様としてはLED信号対応をうたっていません。まあ、でもユピテルならそんな変なドラレコ出さないでしょって安心感があります。
お金をドブに捨ててもいいなら
ついでに、激安ドラレコも見ておきましょうか。ドライブレコーダー刹那EK-SETSU-DR。
もしもの一瞬を見逃さない 液晶 ドライブレコーダー 刹那 EK-SETSU-DR | ||||
|
コイツは安い。今見たところではわずか2500円程度で買える。でも、上記Amazonのページに見に行ったらわかりますけど、とてつもなく酷評されてます(笑)。まずとにかく不良品が多い模様。なので、もしコレを買うならちゃんと動作チェックからやる気合でいきましょう。また、夜間の記録がかなり厳しいようです。「安いのはこういうとこでダメなのね」ってのを経験したい人向けかな(笑)。まあでも、高いの買う前にコイツを買って体験してみると自分がドラレコに何を求めるのかってのが明確になってある意味良いかもしれません。
Amazonで買うと取り付け工賃が安く済むよ!
なお、Amazonで買って手続きするとオートバックスで取り付けてもらう工賃が安く済みます。取り付けをお願いしちゃうつもりの人は活用すると良いですよ。
そういうわけで、いろんな用途のドラレコ。自分に合ったものを選びましょう!