高張力鋼板ってなんのこと?
このブログでは軽自動車のことばっかり書いているわけですが、クルマ雑誌の軽自動車についての記述を見ていると、「高張力鋼板を採用した」って記述がいろんなところに見られます。その「高張力鋼板」っていったい何のことでしょう。
要するに硬い鉄
高張力鋼板。「ハイテンション鋼」とか「ハイテン」とか呼ばれたりします。なんなのかというと、要するに硬い鉄のこと。鋼材の強度は引っ張りに対する強度で示されるので、その高い引っ張りの力にも耐える鋼板、ということで「高張力鋼板」と呼びます。で、「張力」は英語で「テンション」なので、「ハイテンション鋼」となるわけです。
高張力鋼板は何しろ硬い鉄なので、強度を保ちつつ部材を薄くすることができます。そのため自動車の軽量化のためには持ってこい。とりわけ、燃費競争の激しい軽自動車の世界ではどのクルマでも使われているハズです。
この高張力鋼板は当然ベースは鉄なのですが、そこにごく微量の別の元素をブレンドすることで高い張力を出しているそうです。そしてそのレシピはどの企業でも門外不出扱いになっているようです。そのレシピこそが一生懸命研究した努力の結晶であり、競争力の源泉でしょうから、当然と言えば当然。
クルマの低燃費化は製鉄会社さんの努力にも支えられているんですね。