軽ハイトワゴン 重量比較!
苛烈な燃費競争が繰り広げられている軽自動車界ですが、カタログ燃費と実燃費の乖離を指摘する人もたくさんいます。もちろん大きな方向性としてはカタログ燃費が良ければ実燃費も良いんでしょうけど、突き詰めていくと、カタログ燃費と実燃費の両立はだんだん難しくなってくるようです。
重量は嘘を付けない
ちょこっと前に日本自動車工業会が燃費についてのパンフレットを作った事を記事にしましたが、こんなパンフレットを作らなきゃいけないくらい、実燃費とカタログ燃費の乖離が目立ってきているとも言えるんじゃないかと思います。
以前、新型ワゴンRのアイストについて文句を書いた時にJC08モードの燃費測定について調べました。そこで書いた通り、JC08モードの測定方法は最初から決まっているわけで、それに最適化すればカタログ燃費は良くなります。その辺は各メーカーの良心が問われるところですね。
とはいえ「ホントの実燃費ってどうなのよ?」ってのが気になるわけで色々と考えていたのですが、そこで思い出したのが高校の時の物理の授業。高校3年くらいで習ったんだっけかなあ。「運動エネルギーは質量に比例する」ってやつ。カタログ燃費はJC08モードに最適化することで誤魔化すことができますけど、燃費、つまり消費エネルギーのほとんどを決めるパラメータになる質量は、どこをどうやっても誤魔化すことができません。そこで、軽ハイトワゴンの重量を一覧にしてみました。
Dayz | 新型eKワゴン | MOVE | ワゴンR | N-ONE | |
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重量 | 830kg | 830kg(?) | 810kg | 780kg | 840kg |
カタログ 燃費 (JC08) |
29.2km/L | 29.2km/L | 29.0km/L | 28.8km/L | 27.0km/L |
※燃費が一番良いグレードの重量と燃費を記述しています。
こうやって並べてみると、ワゴンRの軽さが際立ちますね。軽さ2番手のMOVEに30kg差をつけての勝利。もしかしたらスズキは車体の軽量化の技術には長けているのかもしれませんね。スーパーハイトワゴンであるスペーシアでさえ840kgです。N-ONEと同じ重量ですね。
N-ONEは燃費より走りを取ったクルマだと思うので重いのは許せると思うんですが、気になるのはDayzと新型eKワゴンの830kg。これってどうなのかなー。JC08モードでクラス1位の29.2km/Lを叩きだしているということですが、この重量でこの燃費っつーのは、JC08モードに過度に適応させてるんじゃないかと気になっちゃいます。
もちろん、この重量でもこの燃費が出るように、重量以外の部分で頑張ったのかもしれませんが・・・、うーん。この表だけじゃ答えは出ないですね。当たり前だけど。
ただ、ワゴンRが突出して軽いのは間違いないので、ワゴンRは環境を選ばず、いろんな状況で比較的確実に実燃費が良い傾向は出るんだろうと思います。発売から時間が経って少しは安くなってるだろうし、実燃費にこだわるならワゴンRを選ぶってのも一考かもしれませんね。